タイヤの空気圧は、見た目だけでは分かりません。車検やタイヤ交換のときだけでなく、ふだんから測って確認することが大切です。

日常点検の目安は、少なくとも月に1回。走行前のタイヤが冷えた状態で、その車とタイヤに合った指定値を確認します。長距離の移動前や、しばらく使っていなかった車に乗る前にも点検しましょう。

ここでは一般的な乗用車の点検の流れを紹介します。車両・タイヤ・使用する機器に個別の指示がある場合は、それぞれの取扱説明書を優先してください。

まず確認するのは「自分の車の指定空気圧」

車種に関係なく使える共通の適正値はありません。運転席のドア付近などにある表示ラベルや、車の取扱説明書を確認します。タイヤの側面に数字があっても、それをそのまま車両の指定値として使わないでください。

  • 今付いているタイヤのサイズに対応した表示か
  • 前輪と後輪で指定値が分かれていないか
  • 乗車人数・荷物の量・走行条件に応じた指示がないか
  • 表示ラベルと測定機器の単位が合っているか

ラベルを写真に残しておくと、点検の際に確認しやすくなります。数字が読めない、該当するサイズが見つからない場合は、自己判断で近い値を選ばず販売店に相談しましょう。

サイズや規格を変えたタイヤは要確認

純正装着時と異なるサイズ・規格のタイヤでは、車のラベルにある数値をそのまま使えるとは限りません。交換時に指定された空気圧を確認してください。分からなければ、車名・型式とタイヤ側面の表示を伝えて、取り付け店やタイヤ販売店に確認します。

冷えた状態で測る理由

走行するとタイヤ内部の温度が上がり、空気圧も変化します。点検するなら、走り出す前などの冷えた状態が基本です。走行直後に測った値が冷間時の指定値より高くても、単純にその差だけ空気を抜かないでください。

気温の変化や自然な空気の抜けによって、前回と同じ値が続くとは限りません。測定日と各輪の数値を残すと、変化に気づきやすくなります。

空気圧を確認する4つの手順

1.安全な場所と機器を用意する

平坦で安全に作業できる場所に駐車し、パーキングブレーキをかけるなど、車が動かない状態にします。測定にはエアゲージ、補充にはタイヤに対応した空気入れが必要です。店舗の設備を使う場合も、操作方法と利用条件を先に確認してください。

2.バルブに接続して数値を読む

空気を入れる口のキャップを外し、なくさない場所に置きます。機器の説明に従って接続し、数値を読みます。接続が安定しない、空気が漏れ続ける場合は無理に進めず、スタッフや専門店に相談しましょう。

3.指定値に調整して測り直す

冷えた状態で測定した値を、その輪に指定された空気圧と照合します。必要に応じて機器の手順に沿って調整し、最後にもう一度測定します。1本だけで済ませず、4本それぞれを確認してください。

4.キャップを戻して周囲も確認する

機器を外したあとに空気漏れの疑いがないか確認し、キャップを戻します。あわせてタイヤの傷、ひび割れ、偏った摩耗、側面の膨らみなども見ます。空気圧だけが合っていても、タイヤ全体の安全が確認できたことにはなりません。

空気を足すだけで済ませないケース

  • 調整しても短期間で空気圧が下がる
  • 1本だけ大きく低下している
  • 傷や膨らみ、空気漏れの疑いがある
  • 走行中の振動や違和感がある

このような場合は、補充を繰り返すだけにせず専門店へ点検を依頼してください。明らかな異常がある場合は、空気を入れたことを理由に走行を再開せず、安全な場所から整備工場やロードサービスに相談しましょう。

迷いやすいポイント

高速道路では多めに入れたほうがいい?

一律に上乗せするのではなく、車の指定を確認します。走行条件ごとに別の値が示されている場合は、その条件に合う指示に従ってください。

スペアタイヤも確認する?

搭載している場合は、スペアタイヤも点検の対象です。使用中の4本と同じ空気圧とは限りません。車の説明書で指定値と点検方法を確認しましょう。

自分で測るのが不安なときは?

タイヤ販売店やガソリンスタンドなどへ相談できます。作業の対応範囲、料金、受付時間は店舗によって異なります。空気圧のラベルやタイヤの情報を一緒に確認してもらうと話が進めやすくなります。

月1回の点検を習慣に

まずは車の指定値を確認し、点検する日を決めましょう。「冷えた状態で測る」「4本を確認する」「異常は補充だけで済ませない」が基本です。判断に迷ったら、自分だけで結論を出さず専門家に相談してください。