LAKER LABO / つなぎ部とはじめる、暮らしのAI · 第2話 / 全5話

最初のお願いは一行で大丈夫。画面の前で迷いやすいところを、順番に見ていきます。

公式サイトの開き方から、文字の入力、返事の読み方、聞き直し方までをやさしく案内します。年齢の条件や、名前・住所などを送らないための注意も確認しながら、最初の一回を試しましょう。

つなぎ部は、島で人の困りごとを手伝う高校生5人の物語です。この連載の会話と返事の例は、使い方を説明するための作り話です。AIの返事は例と同じになるとは限りません。現在のサービスをもとに説明しており、画面・機能・利用条件は変わる場合があります。実際に使う前に、第2話の年齢や安全の注意も確認してください。

結が画面を開こうとすると、小春が机の上の材料をよけました。ノートを置く場所が、あと少し足りません。

榎本 小春

片づけ方を聞くの、ちょうどいいかも。でも何て書こう?

瀬尾 結

「片づけたいです」だけでもいいのかな。

白石 凪

いいよ。まずは短い言葉を一つ送ってみよう。

今回は、文字だけでChatGPTを使います。写真や書類を送る操作はしません。スマートフォンでもパソコンでも、慌てず一つずつ進めましょう。画面の見え方が説明と違うときは、無理に同じボタンを探さなくて大丈夫です。

1. 始める前に、使う人と送る内容を確認しよう

ChatGPTを自分で利用できるのは、原則として13歳以上で、住んでいる国で必要とされる最低年齢も満たす人です。18歳未満の人は保護者の許可が必要です。子ども向けに読みやすい記事でも、誰でも自分のアカウントを作ってよい、という意味ではありません。

次に覚えておきたいのは、入力して送った文章は、サービスを提供する会社へ渡るということです。自分の端末にだけ書いておく日記とは違います。最初の練習では、身の回りの人の詳しい情報を使わないようにしましょう。

  • 本名、住所、電話番号、学校名や勤務先の詳しい情報は入れない。
  • パスワードや、ログインのために届く確認コードは入れない。
  • 他人のメッセージ、顔写真、名簿などを、そのまま送らない。
  • 仕事の秘密や、家族の健康・お金の詳しい事情を、練習の材料にしない。

朝倉 灯里

名前だけ消せば大丈夫?

瀬尾 結

お店の名前や出来事で、誰のことか分かるかもしれないね。

白石 凪

練習なら、最初から作り話にする方が簡単だよ。

2. 公式サイトを開こう

ここでは、インターネットのページを見るアプリを使います。SafariやChromeなどがその例です。まとめて「ブラウザー」と呼びますが、名前を覚えなくても操作はできます。「公式サイト」は、サービスを作った会社が案内する入口のことです。

「ログイン」は、すでに登録した人が自分の利用画面に入ることです。「アカウント」は、自分の利用のために作る登録のこと。登録せずに試せる場合もありますが、地域や利用状況によって案内が違います。

  1. SafariやChromeなどを開きます。
  2. 画面の上や下にある、ページの住所が表示される欄を選びます。そこへ「chatgpt.com」と入力し、キーボードの「開く」「移動」やEnterキーを押します。開いた先の住所も確認しましょう。
  3. すでに登録していて案内が出たら「ログイン」へ進みます。初めてで登録が必要な場合は「新規登録」などの案内を選び、メールアドレスの確認などを画面に沿って進めます。分からない項目や料金の案内が出たら、いったん止まって確認しましょう。
  4. 質問を書くための欄を探します。スマートフォンでは、その欄に触れると文字を打つためのキーボードが出ます。

登録やログインのための欄と、AIに質問を書く欄は別です。パスワードや確認コードを求められた場合は、公式の登録・ログイン画面の指定された欄だけで使い、AIとの会話には書かないでください。

専用アプリを使いたい場合は、下の「公式アプリの案内」からお使いの端末の配布ページへ進めます。提供元の表記は、iPhone・iPadでは「OpenAI OpCo, LLC」、Androidでは「OpenAI」です。似た名前のアプリと取り違えないように確認しましょう。

文字が小さくて読みづらいときは、端末やブラウザーの文字サイズ・拡大表示を使ってください。操作に慣れた人に画面を一緒に見てもらう場合でも、パスワードや確認コードは人に渡さず、自分で扱いましょう。

3. 一行書いて、送ってみよう

今回は、机の片づけ方を聞きます。次の一文を、質問を書く欄へ入れてみてください。自分で打っても、文字をコピーして貼り付けてもかまいません。

最初に送る言葉

机の上を5分だけ片づけたいです。最初にすることを、一つ教えてください。

  1. 文字を書く欄を選び、上の一文を入れます。
  2. 名前や住所など、余計な情報が入っていないか読みます。
  3. 「送信」や矢印の印があるボタンを押します。形や位置は画面によって違います。
  4. 返事が表示されるのを待ちます。文字が少しずつ出ることもあります。

こんな返事が来るかもしれません。説明用の例です

まずは机の上にあるペンを集め、ペン立てに戻してみましょう。

榎本 小春

あっ、うちにはペン立てがないんだけど。

瀬尾 結

そういうときは、返事が間違っていたってこと?

白石 凪

家に何があるか、まだ知らないからね。ないことを伝えればいい。

お願いが普通の言葉で伝われば、専門的な命令は要りません。ChatGPTに送る質問やお願いを「プロンプト」と呼ぶことがありますが、ここでは「送る言葉」くらいに考えておけば大丈夫です。

4. 合わないところを、もう一言で直してもらおう

返事の下などにある、次の言葉を書く欄を使います。同じ会話の続きとして、困ったところを一つ伝えてみましょう。

続けて送る言葉

ペン立てはありません。新しい物を買わずに、できる方法にしてください。

聞き直したあとのイメージ

ペンを机の端に一か所にまとめてみましょう。空いている小箱があれば使えますが、なくても大丈夫です。

実際の返事は、この例と同じとは限りません。「それならできそう」と思えたら試します。まだ難しければ、また聞き直してかまいません。物を捨てる案が出ても、自分や家族の大切な物を、返事に従って捨てる必要はありません。

  • 長くて読むのが大変なら「二つの文で、短く教えて」。
  • 難しい言葉があれば「○○は、どういう意味?」。
  • いくつも手順が出たら「まず一つだけ教えて。終わったら次を聞きます」。

榎本 小春

これなら机の端にまとめられそう!

三崎 律

その小箱、工作用に取っておく? まずノートを置く場所だけ空けよう。

榎本 小春

この小箱を見ると、つい……。

瀬尾 結

分かる。私も、気になるメモが出てくると読み始めちゃう。

ひとつ質問して、ひとつ聞き直せたら、最初の練習は十分です。画面を閉じる前に「ありがとう」と送っても、送らなくても大丈夫。自分の区切りで終えられます。

5. 返事が来ない、変な答えが出る。そんなときは

返事が出るまで時間がかかる場合があります。すぐに何度も送らず、画面に「接続できません」「利用上限」などの案内がないか見てください。通信の状態や、利用できる回数の制限で止まることもあります。

待っても動かなければ、接続を確かめ、画面の案内に従います。入力途中の文章は、画面を開き直すと消えることがあります。残しておきたいときは、先に自分のメモへ控えましょう。

返事がおかしいと感じたら、「私が聞きたいのは○○です」と伝え直せます。ただし、AIは聞き直しても間違うことがあります。大事なことを「本当?」とAIに繰り返し聞くだけで、確認したつもりにならないようにしましょう。

6. 慣れる前に、会話の扱いも見ておこう

ChatGPTには、会話をAIの改善に使うかどうかを選ぶ設定があります。ここでいう「改善」は、今後のAIの性能を良くするために会話を使うことです。個人向けと会社などの契約では扱いが違うことがあるので、自分のアカウントの設定を見ます。

  1. 自分の名前やプロフィールの印、またはメニューから「設定」を開きます。
  2. 「データコントロール」に関する項目を探します。
  3. 会話をモデルの改善に使う設定を確認し、使われたくない場合はオフにします。表示名や場所が違うときは、下の公式ヘルプを見てください。

この設定をオフにしても、これまでの会話の履歴が自動で消えるわけではありません。また、返事への評価などを自分から送ると、関連する会話が改善に使われる場合があります。詳しい条件は公式ヘルプで確かめてください。

設定を変えたからといって、他人の個人情報や会社の秘密を送ってよくなるわけでもありません。別のアプリにつなぐ機能などは、情報の送り先が増える場合があります。最初は文字だけの、詳しい個人情報を使わない練習にしておきましょう。

今日は、画面を開くところまででもかまいません。一文送れたら、返事を読んでみる。自分に合わなければ、もう一言足してみる。その順番で試せます。第3話では、献立や買い物、休日の予定など、暮らしの場面で使ってみましょう。